さて本記事では我が家の取り組み事例を紹介すると共に、高校数学までを学ぶために必要な工数について御紹介させて頂きます。
指導者の経歴
- 開発マネジメント経験:約30年
- 開発経験:約40年
- マーケティング経験:約15年
- 新人教育経験:約25年
職歴は上に示す通りです。
学習指導経験は少ないですがエンジニアに対する指導経験は豊富です。
業務でマネジメントを実施致しますのでモチベーションコントロールには長けています。
市場調査についても業務で扱う得意分野ですから、受験業界の実態調査を実施しています。
調査ツールや人脈については人並み以上に所有しているという認識です。
業務で良く実施するRFP作成、要件定義作成、ロードマップ策定などは学習計画立案に活かせる部分です。
以上のように一般的な主夫(主婦)の方などと比較すると、指導スキルやモチベーションのコントロール術には長けているかと思います。
しかしながら、指導スキルについては塾講師などの専門家と比べれば、特段優れている訳ではないと考えています。
完全に自分を客観視する事は難しいですが、受験数学の指導者としては とても優秀と言えるレベルでは御座いません。
指導者として優秀 の定義は 例えば以下のようです。
- 相手のレベルに合わせて適切な言葉を選び会話が出来る。
- 講義の事前準備の質が高く、質問に対し適切な回答が出来る。
- 分かり易くかつ簡潔にまとめられた言葉で講義が出来る。
- モチベーションコントロール術に長けている。
- 目標に対するロードマップを策定し、それを元に日/週単位の適切な学習カリキュラムを構築し、その進捗管理が出来る。
- 情報収集、分析能力に長けており、最新の情報を入手するためのアンテナを常に張り続けている。
いくつかは適合する部分がありますが、甘く見積もっても「Sharari-manは普通の指導者」といったところです。
マネジメント業務の少ない方は中々これらの能力を身に付ける事は難しそうですね・・・・・
中々難しいと思います。
「共に成長する」という意識を持って取組むと指導者側も楽しめると思います。
そうね・・・・。殆どの親御様は子育て・学習指導の新人だから「共に成長する」と考えて自身のモチベーションをコントロールすると良いですね。
我が家の進捗状況
さて、我が家の算数/数学の進捗は以下の記事の通りです。
恐らく平均的な御家庭よりは随分進捗が早いのではないかと思います。
しかしながら、地道に家庭学習を進めているだけであり、息子自体はごく普通の小学生です。
家庭学習に取組む前は小学校のテストでも50点くらいしか取れないレベルでしたし、要領が良いタイプではありません。
地道にコツコツ学習を進めたよ!
強いて理由を挙げるならば「学ぶ事が楽しい」と感じようになった事です。
高校数学への道
では高校数学の履修を終えるという「ミッション達成」に必要な時間を定量的に評価してみましょう。
公立小学校の算数コマ数
6年間で 1011コマ(1コマ45分)
約758時間です。
公立中学の数学のコマ数
3年間で385コマ(1コマ50分)
約321時間です。
公立高校の数学のコマ数
3年間で約700コマ(1コマ50分)
約583時間です。
合計すると
小、中、高校までで算数/数学は 1662時間
の授業時間があります。
文部科学省が教科書レベルの内容を理解するためには、この程度の授業時間が必要である と判断しているという事です。
宿題の時間も考慮しているとは思いますが、授業時間数で言えば 1662時間 です。
一方、この時間は集団授業を前提に設定されています。
よって家庭学習で小中高とシームレスに個別指導を進めるスタイルとは学習効率が大幅に異なるはずです。
また、小学範囲は特に進捗が緩やかです。
学校の集団授業の学習効率を Xとすると
集団授業学習時間 × X =家庭学習時間
と立式出来ます。
Xを0.5~0.9の間と推定し、それぞれ必要時間を算出すると以下の表のようです。
【家庭学習の効率】 | X【1662× X】 | 必要な総学習時間
X=0.5 | 831時間 |
X=0.6 | 997時間 |
X=0.7 | 1163時間 |
X=0.8 | 1330時間 |
X=0.9 | 1496時間 |
さて、我が家では毎日かかさず1~2時間程度の算数/数学学習を続けて参りました。
総学習時間の推定値を計算してみましょう。
本記事によれば・・・
■小学1年12月 学習開始
■小学4年 5月 数Ⅲまで一通り学習完了
となっております。
持ち工数は2年5ヶ月ですから約880日です。
1日の学習時間を Aとすれば
総学習時間=880日×A で計算出来ます。
【学習時間/日】 | A【880日×A】 | 総学習時間
A=1.0 | 880時間 |
A=1.5 | 1320時間 |
A=2.0 | 1760時間 |
如何でしょうか?
それなりに近しい値になっていると思いませんか?
私の考えでは集団授業の学習効率は低く X= 0.4~0.6 程度だと考えております。
よって1000時間程度の家庭学習をすれば、充分に教科書レベルの高校数学まで完了出来ると考えています。
毎日コツコツ1~2時間程度の学習を2年5ヶ月間続ければ、1000時間を超えますから、少なくとも教科書レベルの高校数学は理解出来るという道理になろうかと思います。
大学数学に比べれば高校数学は極端に学習範囲が広い訳ではありません。
理解するために必要な語彙、定義、論理を順番に一つ一つ理解しながら愚直に進めていけば2~3年で充分高校数学【基礎】までの学習を終える事が出来ます。
私が実施している事は
■モチベーションコントロール
■学習習慣の定着サポート
■カリキュラム構築と管理
■適切な難易度の課題提供
程度です。
このレベルのマネジメントを実施し、Sharari-man程度の指導力があれば 2年5ヶ月程度で高校数学基礎を終える事が出来るのが御理解頂けたのではないでしょうか?
ちなみに息子は要領が良い方ではありません。
かなり要領の良かった道場生においてはもっと短期間で高校数学を終えております。
コツコツ毎日学習を続けたら理解出来たよ!
以上の事から、Sharari-man程度の指導者の元で毎日コツコツ学習を進めれば、平均的な言語能力、理解力の小学生は2年5ヶ月程度で高校数学【基礎】まで履修出来るというのが我が家の実績値です。
下の記事のお子様レベルになると一般的な小学生では中々難しいように思います。
小学5年生が一般向けにゼータ関数の講義を実施する
というのは特別な何かが無ければ中々到達が難しいレベルのように思います。実際は親御様も苦労されたとは思いますが・・・・。
進捗に関する補足説明
本記事の進捗について違和感を持たれる方もいらっしゃると思います。それに関する補足説明です。
■小学1年 12月 学習開始
■小学2年 7月 数検8級合格
■小学2年 11月 数検5級合格
■小学3年 4月 数検3級合格
■小学3年 9月 数検準2級合格
■小学4年 4月 数検2級合格
■小学4年 5月 数Ⅲまで一通り学習完了
■小学4年 12月 予習シリーズ終了
明らかに進捗のペースとしておかしいのが・・・・
■小学1年 12月 学習開始
■小学2年 7月 数検8級合格
ですね。
数学検定8級と言えば、小4レベルです。
学習開始から7ヶ月もかかっています。
この原因は息子の理解力不足などでは無く、完全に指導者の能力不足によるものです。
カリキュラム構築・管理および指導方法が固まっていない状態で運用を開始したため、非常に効率が悪くなってしまいました。
小学生の指導なんて人生で初めてですから、何をやれば良いかも分かりません。
非常に効率の悪い学習状況だっと思います。
■小学2年 7月 数検8級合格
■小学2年 11月 数検5級合格
■小学3年 4月 数検3級合格
このあたりはカリキュラム、指導方法が確立出来たため、ペースが上がってきた頃です。
小4⇒中1 まで 4ヶ月
中1⇒中3 まで 5ヶ月
記憶がやや曖昧ですが、3級は2月~3月にスキル的に仕上がっていたのですが、試験が無かったと記憶しております。
当時はコロナ感染症のために検定自体が中止や縮小開催になっており中々受験出来ませんでした。
■小学3年 9月 数検準2級合格
■小学4年 4月 数検2級合格
■小学4年 5月 数Ⅲまで一通り学習完了
準2級⇒2級 にかなり時間がかかっているようにみえます。
原因と致しましては 小3 9月に準2級合格してからというものの
数検のモチベーションが下がった事
予習シリーズ算数を頑張っていた事
機械設計で遊んでいた事
などの理由が挙げらます。
数学検定合格に対するモチベーションが低かったため、そもそも受験を申し込んでいなかったという事です。
そのため、2級合格後の1ヶ月後に 数Ⅲまで一通り終わり という時系列的に妙な進捗になっております。
その後は
数学検定の勉強をしなくても、今までの学習成果によって準1級は受かるる可能性が高いし、青チャートを進めた方が良いんじゃ・・・
青チャートと物理の学習を進めて機械設計がしたいよ父さん!
という事で その後は 準1級は受けずに
■ひたすら青チャート
■ひたすら予習シリーズ算数
■ひたすら物理学習(高校~大学範囲)
■ひたすら機械設計
という学習ルートを辿っており、現在に至るという感じです。
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ではまた!
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