2024.3.3 加筆修正
さて、表題の件です。
通塾されている方のうち、算数で基礎問題を正解する事が出来ていないお子様ですね。
Sharari-manが考える、そのようなお子様向けの学習方法案です。
誰かに考え方を押し付けるものではありませんから、一つの意見として読んで頂ければと思います。
塾の守備範囲
さて、中学受験の進学塾で効果的な学習が可能な範囲を偏差値帯で表せば以下のようではないかと考えます。
効率的な学習が出来ない理由
算数の偏差値帯で40以下のお子様の場合、基礎的な問題が理解出来ていない可能性が高いでしょう。
例えば予習シリーズ本体の例題、演習問題集の基本問題レベルです。
このレベルが確実に解けて、落とさないという状態であれば、偏差値40は超えてくるように思います。
ケアレスミスが頻発し、たまたま偏差値40以下になってしまったというお子様もいらっしゃると思いますから、正確には偏差値ではなく、解けなかった理由を基に判断した方が良いでしょう。
例)問題文が理解出来ていない、基本的な解法を覚えていない、計算が遅い など
塾は基本的に集団授業です。
小学生の多くは内職をする事は無いでしょうから、基本的にしっかり授業を聞いているはずです。
しかし、基礎問題の理解が不十分なお子様は講師の説明を聞いてもチンプンカンプンでしょう。
講師は基礎問題は理解出来ているという前提で講義を進めるでしょうから、授業時間が無駄になってしまう可能性が高いと思います。
よって授業時間の大半は不毛な時間に終わり、時間を無駄に消費してしまう事になります。
以下の記事で書きましたが甥っ子がそのような状態でした。
学校(公立中学)の授業を聞いても全く理解出来ない状態ですから、授業を受ける意味が全くありませんでした。
四則計算、正負の数の計算の理解が甘い甥っ子が関数や文章題に取組んでもチンプンカンプンです。
学習方法案①
以下の内容は 「Sharari-manだったらこう進める」という案です。
誰かに押し付けるものではありません。甥っ子で実績のある理解出来るレベルの内容まで立ち戻り、そこから基本問題を繰り返し学習し、少しずつステップアップするという手法です。
まず、算数だけで良いので塾を休止します。学習時間を確保するためです。
甥っ子の例では教員に頼み込んで授業中に内職を許可して頂きました。
該当学年の予習シリーズ本体の例題と演習問題集だけを繰り返し何度も反復学習します。
数値替えもしなくて良いです。何度も同じ問題に取り組みます。
難しい問題はやらなくて大丈夫です。演習問題集も練習問題が難しければ基礎問題だけを繰り返し解きましょう。
答えを覚えてしまうくらい反復学習するつもりで何度も何度もしつこく取組みましょう。
通塾して算数を学んでいたであろう時間は全て 予習シリーズ本体と演習問題集の学習に充てます。
例えばSAPIXの5年生なら算数1コマ 90分程度です。
90分、予習シリーズ本体だけを進めればかなり進められます。
色々詰め込まなくて大丈夫です。とにかく本体と演習問題集をやり続けて完璧にしましょう。
該当学年の予習シリーズ本体+演習問題集(基本問題)が完璧な状態になれば、練習問題、応用問題レベルもそれなりに理解出来るようになってきます。
基礎問題をとにかくやり込みましょう。
計算演習も毎日繰り返して、計算速度を向上させ、計算ミスを減少させましょう。
5年生の予習シリーズ本体と演習問題集だけが完璧な状態になれば日能研,四谷大塚の偏差値50前後の学校の過去問で受験者平均~合格者平均は取れます。
まずはココを目標にして家庭学習に励むと良いでしょう。
予習シリーズ6年は中々難易度が高い問題集です。
まずは予習シリーズ5年本体と演習問題集を完璧にしましょう。
これが出来ていなければ、どのみち6年入試実践問題集や5年最難関問題集は解けません。
学習方法案②
教科書ぴったりトレーニングを中学3年まで進めます。
中学3年まで終わらせれば、かなり論理的思考力が向上します。
「難問が無く、自学自習で進めやすい」 この点が最大のメリットです。
自分で参考書を読んで理解出来た!
このような成功体験は学習意欲を向上させます。
塾の授業を聞いても全く意味が分からないという状態を想像してみて下さい。
大変ストレスが溜まると思いませんか?
きっと自己肯定感はどんどん低下してしまいます。
「理解出来た」という成功体験を積み、モチベーションを向上させる事が大変重要です。
教科書ぴったりトレーニングに限らず、公立カリキュラム準拠系の問題集は予習シリーズ等と比較すれば大変進めやすい事が特徴です。
理解出来た⇒楽しい⇒もっと学びたい
このような良いサイクルを生み出す事を意識して取り組んでみて下さいね。
受験算数は難しいですから
理解出来ない⇒私は出来ないんだ⇒もう学びたくない
このような負のサイクルに陥らない事が何よりも重要だと認識した方が良いでしょう。
塾を休むメリット
集団授業は「大多数が理解出来れば良い」という前提で進められます。
逆に言えば「一部の人はついて来れなくても良い」という事です。
この「大多数」の中に入れていなければ、授業は不毛なものになってしまいます。
塾に依頼して授業中のお子様の様子を観察してみても良いでしょう。
授業時間が不毛なものになっていないかを確認しましょう。
基本的な前提として 自学自習の技術が身に付いていれば、学習効率は 集団授業 < 個別指導 < 自学自習 になると考えています。
近年の参考書、問題集は良く出来ておりますから、考え方の流れなども書籍に記載されていますから学習しやすい時代です。
塾を休むなんて・・・・怖いわ。
どんどん遅れてしまうわ・・・・
授業を聞いても意味が分からないのであれば、塾に行けば行くほど遅れていきます。
塾に行く事で能力が向上するのではなく、塾で学んだ事を自分で使い、原理原則を理解する事で能力が向上します。
よって、塾で学べていない、理解出来ていないのであれば、休止して自学自習に取組んだ方が合理的であるという考え方です。
理解が進んでいないお子様向けに個別対応をしている塾もあると思いますから、そのような塾であれば休む必要はありません。
あとがき
さて、本記事を読んでこう感じられた方がいらっしゃるでしょう。
基礎問題の反復学習なんて、大量に実施しているわよ!
それでも出来ないのよ!!!
しかしながら、「それでも出来ない」のですよね?
出来るまでやるのが反復学習です。
子供が理解出来るまで何度でもやる。
何度でも笑顔で指導する。親子で笑顔で学ぶ。
それが出来るのが家庭学習のメリットです。
一人で出来た⇒楽しい⇒もっと学びたい
という正のサイクルを目指しましょう。
授業が理解出来ない⇒模試の成績が悪い⇒私はダメだ⇒勉強は楽しくない
このようなサイクルであれば塾に通うメリットはありません。
ぜひね、フラットな目線で考えてみて下さい。
「お子様が塾で効率良く学習出来ているのか?」
「授業は理解出来ているのか?」
「授業の時間は無駄になっていないのか?」
塾は外注先ですから。効率良く学べないのであれば無理をして通う必要はありません。
御自身やお子様に対する期待値を上げ過ぎないようにして、楽しく家庭学習に取組んでみて下さいね。
親子共に笑顔で学びを深められる。
皆様がそうなる事を願っております。
我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。
ではまた!
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