MENU
カテゴリー
最近のコメント

塾との向き合い方

2023.09.24 一部追記
2023.12.24 加筆修正

さて本記事は Sharari-man が考える塾との向き合い方について述べる記事です。

塾というものは何なのか?
について親御様が理解した上で、上手に付き合う事が大事ではないかと考えております。

目次

塾とは

学問を学ぶための場所という意味では学校と同じですが以下の点が異なります。

・個別、集団などの授業形式
・科目
・講師
・料金
これらを自由に選択する事が出来る。

塾の本質

親御様の立場から見れば塾とは業務委託先です。

業務委託には

  • 請負契約:成果報酬
  • 委任契約:業務内容自体に報酬が発生(主に法律を伴う)
  • 準委任契約:業務内容自体に報酬が発生

の3種類があります。

塾の形態としてもっとも近いのは

準委任契約です。

準委任契約の定義と業務の例

準委任契約は主に業務の成果によらず、業務の遂行自体に報酬が発生する契約です。
一般的な塾は 志望校への合格・成績の向上 が達成出来なくても報酬が支払われます。
※例外もありますが基本はこの形態のはずです。

一般企業における具体的な業務例としては

  • コンサルティング業務
  • システム運営業務

などが挙げられます。

塾に委託している業務とは?

受験全般のコンサルティングとなり、例えば
■授業形態の学習指導
■志望校に合格するためのカリキュラム構築
■受験情報の調査
■家庭学習補助
などが挙げられます。

「塾に通う」 という行為は本来、家庭学習で実施するはずであった「志望校に合格するための学習」に関するコンサルティングを依頼していると言い換えてもよいでしょう。

塾で学ぶメリット

各家庭が学ぶ内容を取捨選択する事が可能である事

具体的に言えば、以下の内容を目的に応じて選択する事が可能である事が挙げられます。

  • 苦手分野の補強
  • 得意分野のさらなる強化
  • 全般的な補強
  • 合格に特化した学習

講師や授業の質を選択する事が出来る事

生徒側(親を含む)に相応の実力が必要ではありますが、塾講師のレベル・子との相性・授業のレベル・テキストのレベルなどが目的に合致しない場合、容易に転塾という手段を用いて変更する事が可能です。
例えば学校の場合、数学教師のレベルが要求水準より低かったとしても変更不可能です。
この点は明らかに学校より優れています。

人間ですから相性はどうしてもあります。
苦手な教師の授業科目はどうしても苦手意識を持ちがちです。

塾では講師との相性が悪いと判断すれば、転塾可能ですし、個別でしたら担当教員の変更も可能です。

これは学校教育のデメリットとも言えますが、「教師の選択が出来ない」というのは学ぶ側からすれば、かなり厳しい仕組みです。
大学においても優秀な研究者がすべからく優秀な教師ではありません。

学ぶ師を選べるという点は塾が非常に優れている点です。

Sharari-man

ちなみに地域によってはこのメリットを享受出来ない場合もあります。
Sharari-man家の近隣には塾は1つしかありませんし、大手進学塾、公文はありません。

受験に関する情報源を効率良く取得出来る事

  • 受験校の教育体制
  • 受験校の進路情報
  • 受験校の入試問題に対する適切な対策
  • 併願可能な学校のリスト作成

これらは情報コネクションが無い方にとっては入手困難です。

これらの情報が手に入るという点だけでも、塾に籍を置くメリットがあると思います。

Sharari-man の場合は、知人に塾講師(浜学園・日能研・SAPIX)がおりますし、静岡県内の塾講師の方とも仲良くさせて頂いておりますので、ある程度情報を得る事が出来ます。

それでもやはり塾外部に出せない情報なども多いでしょうから、塾には敵いません。

受験に関する情報源としては塾はかなり優秀です。

塾は業務委託先として考えて向き合う

通う側は塾に報酬を支払っている発注者です。
コンサルティング業務の依頼を発注しているという事です。

成果保証型ではない 準委任契約 である事が殆どですから、結果が出ない場合は委託先の変更を検討しても良いと思います。

業務委託をする側、つまり発注者は以下のような能力が必要です。

Sharari-man

以下に示す内容は準委任契約をする場合に、担当者が当然のように実施する事です。
「本来、このような作業を行わないのであれば準委任契約はあり得ない」と考えて頂ければ。

Sharari-man

会社でもコンサルに丸投げしただけでは成果が上がらない事が殆どです。
成果が出たとすれば、「たまたま優秀なコンサルにあたった」からです。

よって「塾に丸投げしただけでは能力は上がらない」
と考えて取り組んだ方が良いでしょう。

成果管理

成果保証ではありませんから、要求した内容が正しく実行され、成果が得られているかを評価する必要があります。
以下のような内容に対して成果が得られていないようでしたら、委託先の変更(転塾)を検討しても良いでしょう。

受験全般のコンサルティング
■授業形態の学習指導
■志望校に合格するためのカリキュラム構築
■受験情報の調査
■家庭学習補助

授業品質の評価

講師の指導レベルが高いかどうかを判断する必要があります。

クラスのレベルに合った適切な言葉遣い
子供が興味を持つための工夫
モチベーション向上の声掛け

など、充分なマネジメント能力を有しているかを評価する必要があります。

情報収集能力の評価

受験に対する最新の情報を有している
最新の過去問研究をしている
得た情報を速やかに公開している

などの評価をする必要があります。

そんなの出来る訳がない

Okusama

そんな評価出来る訳ないでしょ!!!!!!!

Sharari-man

そうです。一般的な親御様にそんな評価が出来る訳はありません。
中小企業を診断するのと殆ど同義です。

Sharari-man

出来る訳がないのですが、皆様業務委託をされていますよね?

Sharari-man

一般企業では通常業務委託先にはこのような定期的な定性,定量評価を実施致します。
費用対効果の低い請負先は変更を検討致しますし、逆に高い請負先は報酬UPを検討致します。

このように業務を委託する側には相応の能力が必要ですが、その能力を所有していない方が殆どであるというのが塾が置かれている状況です。

これは双方にとって良い事ではなく、お互いが成長の機会を損失しているとも言えます。

塾は適切な指摘・改善要求が受けられませんし、発注者は塾が成長する事によって受けられる恩恵を受けられません。

塾との向き合い方

さて、このように正しく評価が出来ない方が発注者という立場に置かれています。

本来すべきである成果管理や品質評価を担当者(親)が実行出来ません。

しかしながら、全く何もしないのではギャンブルと同じです。
やはり塾を評価するための何らかの指標は持つべきです。

よって、分かり易い定性評価と定量評価に絞り、評価を実施してみて、塾を選ぶと良いのではないかと考えております。
例えば以下のような内容です。マーケティングやPMの経験が無い方でも出来そうな内容ばかりです。

定性評価の例
■子供が楽しそうにしている
■塾の雰囲気が明るく親しみ易い
■教員やスタッフの言葉づかいが丁寧である
■熱意がある
■校舎長の人柄・方針

定量評価の例
■学力が向上あるいは維持出来ている
学力を表す指標としては 相対評価である偏差値 と 絶対評価である基礎問題の正答率 などが良いと思います。
Sharari-man は子の努力を評価しやすい絶対評価をオススメしています。
■学習習慣
学習習慣の指標としては
家庭学習時間
連続して集中出来る時間
などが良いと思います。

我が家は通塾しておりません。
もし、通塾をさせるのであれば、我が子の指導という重要な業務を委託するのですから、上に挙げたような評価指標を決めて、定期的に評価を実施すると思います。

このように評価指標を決めて判断するクセを付けておけば、転塾や講座選択の際に判断がブレません。

企業でマネジメント業務・マーケティング業務などを実施した経験の無い方には難しいかもしれませんが、「何かしらの判断指標を設けて判断がブレないよう心掛ける」というのは非常に重要です。

是非親御様に身に付けて頂きたいスキルだと考えております。

家庭学習においても

  • 学力が成長している/していない
  • 体力が成長している/していない
  • 道徳が成長している/していない

などの判断を適宜実施していかなければ適切な指導が出来ません。

算数道場では 各お子様毎にこのような判断基準を設け、正しく能力を判断した上で、適切なカリキュラムと教材を提供しています。

Sharari-man

この「正しい能力評価 と 能力に合わせたカリキュラムと教材の提供 」が指導をする上で最も大事であると考えております。

上に示しましたような内容を参考にして頂き、是非、塾やお子様について評価を実施し、その評価結果に基づいて判断をするクセを付けて頂ければと思います。

我が子の指導という重要な業務 を 業務委託する訳ですから、多少の努力は必要です。

是非、塾やお子様と真摯に向き合い、その作業を楽しんで頂ければ大変嬉しく思います。

あとがき

「塾は金儲けばかりだ」
「塾に騙されなるな」
などと ヘイトスピーチに近い発言をされる方も大勢いらっしゃいます。

Sharari-man

「全ての塾の内情を調査した訳でも無い方が良くそんな事が言えるなぁ」といつも思います。
このようなカテゴリー全体を批判するような物言いがSharari-manは好きではありません。

私は塾に関しては 良い塾もあれば悪い塾もある という考え方です。
業務委託先として適切に評価を実施し、悪い塾ならば転塾すれば良いですし、良い塾ならば続ける。

このように正しく判断するための努力をする事が大事だと考えております。

以下の記事でも似たような事を書いております。

Sharari-man

正しく判断するための努力 を通じて 子の学力・親の判断力 という形で 親子でともに成長出来れば通塾は大成功かなと考えています。

Sharari-man

ちなみに算数道場では御近所様ばかりですので、親御様に対し算数道場アンケートを定期的に実施して、定性・定量評価をして頂いております。
厳しい意見・的確な指摘も多くみられ、指導の糧に出来ていると感じます。



我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。

ではまた!

御自由にシェアして頂けましたら!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

日本で働く技術者です。
ブログ運営目的は我が家の学習情報提供を通じた社会貢献です。
地域貢献を兼ねて地域限定で算数の個別指導を行っています。

コメント【コメント非公開、メールでの返信を御希望される方はその旨をご記入下さい】

コメントする

このサイトは reCAPTCHA と Google によって保護されていますプライバシーポリシー利用規約 申し込み。

reCAPTCHAの認証期間が終了しました。ページを再読み込みしてください。

目次