さて、本記事では私が考える難関中学合格のために必要な進捗の目安について書いてみようと思います。
最近、出張・技術講演会が多く工数が取れず、更新が滞り気味となっております。
申し訳ございません。。。。。
難関中学の定義
Sharari-man は 駒場東邦が難関中学のボーダーラインだと考えております。
駒場東邦の偏差値は以下のようです。
SAPIX偏差値 58~60
日能研R4 64~66
四谷Aライン80 63~66
直近数年分の算数の入試結果は
算数合格者平均:約65% 前後
算数受験者平均:約57% 前後
となっております。
難関中学合格に必要な得点能力
さて、難関中学を 駒場東邦中学以上の偏差値帯の中学 と定義しました。
駒場東邦合格のためには 上述したように合格者平均が65%ですから、過去問演習で65%以上の得点を取る必要があります。
この65%程度取得する能力を 難関中学合格のための得点能力の目安 と定義してみます。
駒場東邦中学の出題傾向・各年度の得点率に関する分析はコベツバ様の資料が分かり易いと思います。
是非ご覧下さい。
やや出題傾向は偏りがあります。
しかし、このレベルの問題を解けるお子様が 駒場東邦で殆ど出題の無い 文章題や水と水グラフを全く解けない なんて事は殆ど無いと思います。
また、もしいたとしても、このレベルの問題が解けるお子様はそれらもすぐに習熟可能です。
我が家の実績
さて、以下の記事からの抜粋です。
予習シリーズ6年 算数難問題集までを完璧に仕上げた後に息子が取り組んだ過去問演習における得点率は以下のようです。
駒場東邦中学 正答率 94.2%
過去問演習にはグノーブルの過去問を使用しております。グノーブルの駒場東邦過去問は年度別ではないため、時間制限や問題構成が異なる点に御注意下さい。
時間はともかく、解けない問題が殆ど無くなる という点が重要です。
さて、算数道場でも数名同様のカリキュラムで学習を進めておりますが、予習シリーズ6年 算数難問題集まで仕上げたお子様は例外なく、駒場東邦中学の過去問で高得点が取れるようになっております。
得点率が高すぎる事からややオーバースペックのように見えますが、時間制限・本番での緊張を考えると、家庭学習ではこの程度の得点率が必要だと考えます。
対象者の定義
駒場東邦以上の偏差値帯の受験生
家庭学習のみで取り組んでいる御家庭
6年生もハードワークをせずにマイペースで学習する御家庭
このような方をイメージして記事を執筆しております。
6年生で1日6~8時間程度のハードワークをされる予定の場合、以下の進捗目安よりも遅くても大丈夫だと思います。
学習は 短期間の猛勉強 の方が効率が上昇する傾向があると考えております。
以下の進捗目安は 長期間マイペースに学習を進めた場合 という前提ですのでお間違えのないようお願い致します。
進捗の目安
志望校の出題形式になれるための過去問演習は必ず実施しなければなりません。
本命校を3校とすれば、3校については過去問演習20年分程度を実施する必要があるかと思います。
全科目と考えると6年生の追い切りの時期でも1校/1ヶ月というところでしょうか。
よって3校分で少なくとも3ヶ月程度は必要ですから 10月~1月の4ヶ月間は過去問演習と総復習にどっぷり漬かりたいところです。
すると目安は夏休み、遅くとも9月末までにこのレベルに仕上げておきたいところです。
以上の事からSharari-manは以下の進捗を推奨致します。
■難関中学志望の方
小学6年 夏休みまで、遅くとも9月末までに 予習シリーズ6年 算数難問題集 までの内容を完璧に仕上げる。
駒場東邦中学レベルの難関校であれば このペースで進めれば、算数で高得点を取る事が可能ではないかと思います。
さて、開成・筑駒・灘などの最難関レベルの場合はもう少し期間が必要かと思います。
以下の記事によれば
駒場東邦過去問 小4 1月着手
渋幕過去問 小4 2月着手
麻布過去問 小4 3月着手
開成過去問 小5 4月着手
開成過去問 小5 6月終了
となっております。開成の過去問終了までに約5~6ヶ月程度かかっています。
これくらいスモールステップで進めれば、解けない問題は殆ど無くなり、開成過去問の得点率が 87.6% 程度となります(息子実績)
これは他の道場生2名においても同様です。
このステップで進めれば合格者平均は余裕を持って超える状態になっておりました。
以上の事からSharari-manは最難関志望の方に以下の進捗を推奨致します。
■最難関中学志望の方
小学6年3月までに予習シリーズ算数難問題集を終える。
小学6年7月までに駒場東邦、渋幕 、麻布 の過去問演習(グノーブル)を終える
小学6年夏休み中に志望校(開成・灘・筑駒)の過去問演習を終える
このペースで終わらせておけば、残りの期間は苦手分野の強化・苦手科目の強化に使う事が出来ます。
余裕を持って合格出来るトップ層はこの程度の進捗ではないかと考えております。
駒場東邦中学の問題は実力把握に丁度良い難易度だと考えています。
最難関志望の方は駒場東邦中学の問題を解けるレベルに到達する事がファーストステップだと考えて取り組まれると良いと思います。
進捗が早すぎてとても無理だわ!
「余裕を持って合格出来る」を基準にしておりますので やや早い進捗だと思います。
また夏休み以降にハードワークをしない前提のカリキュラムです。
ハードワーク前提の場合はもう少し遅くても大丈夫だと思いますが、8~9月頃には駒場東邦レベルをクリアしておかないと、最難関対応はやや難しくなってくるかと思います。
あとがき
n=3程度の実績からの推定値ですから、信頼性は低い情報です。
また、息子や道場生は高校数学も履修しております。それらが履修速度を向上させた可能性も否定出来ません。
さて、本記事では難関中学合格に必要な目安について記載しました。
灘・筑駒・開成のような最難関中学を目指しているお子様は出来るだけ早く算数を進めていかなければ、本番で高得点をするのは難しいと思います。
「時間をかければ全問解ける」という状態から「テスト本番の緊張感の中で時間内に全問解ける」という状態に持っていくのはかなり時間がかかります。
ちょっと厳しい進捗を提示させて頂きましたが、これくらいのペースで進めておけば、苦手分野・苦手科目の強化に使う時間の確保も出来ます。
算数の習熟には本当に時間がかかりますから、難関中学以上を志望されている方は出来るだけ早く算数を進めていくことをオススメ致します。
我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。
ではまた!
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