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探求心と自主性の成長について

2023.11.25 あとがきの最後に少し追記

さて、表題の件です。

さて、読者の方からMusukoや道場生の探求心や自主性は成長しているのか?
またその程度は?

という御質問がありましたので、それに答える形で本記事を執筆させて頂いております。

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目次

言葉の定義

探求心
興味を持った事に対し、真理を求め続ける事。

自主性
自らの判断に基づき、自ら行動し、その行動の結果に対して責任を持つ事。

モチベーションとの関係

モチベーション
何かを実行する際の原動力となる心

探求心によってモチベーションが高まり、自主性によって実際に探求するというイメージです。

本題

さて、本題について書いていこうと思います。

命題

子供達の探求心、自主性は成長しているのか?
またその程度は如何ほどか?

結論

Musukoや道場生の探求心や自主性は大きく成長していると考えております。
その理由や程度は以下に示す通りです。

根拠と理由

成長している根拠、あるいは具体例として以下のような行動を観る事が出来ます。

  • 授業や指導無しで ぴたトレ、はじめよう高校数学、青チャートの例題を読み進め、自ら問題を解き、進める事が出来ている。
  • 青チャートに記載されていない解法を自ら考え、解答とは違う解法で解く事が出来ている。
  • 「なぜ、そう言えるの?」「こう考えたけれど、どうかな?」などのように自主的に考えた上で質問をする

与えられた課題をこなすだけでなく、自ら「なぜだろう」と考え「こうではないか?」と仮説を立て、「どうかな?」と検証する事が出来ています。

以上の事から、探求心と自主性が成長していると考えております。

その他の事例として、以下のような会話を挙げさせて頂きます。
3軸のサーボロボットを設計し、それを組立・検証している際の会話です。

Musuko

この3軸ロボットで使っているリニアガイドの精度を測定してみたんだけど、1本だけで走らせるよりも、2本使った方が精度が良くなったんだけど、なんでかな?

Musuko

リニアガイド単独で測定するよりも、テーブルにした方が精度が随分良くなったんだよね。

Sharari-man

どうしてだと思う?
それは剛性というものと深く関係しているんだよ。

Musuko

うーん。
1本のリニアガイドより精度が良くなるんだから、お互いがそれぞれを抑制しあって、精度が向上しているんじゃないかな??
1本が変な方向に動こうとした時に、もう1本がそれを邪魔するイメージ。違うかな?

Sharari-man

そう。良く気が付いたね。
お互いがお互いの動きを抑制して精度が向上するんだよ。
このような効果を【精度平均化効果】と言うよ。

Sharari-man

いわゆる過剰拘束された物体はそれぞれが抑制しあうため、一般的には精度が向上するんだよ。
でもデメリットもあるんだよ。どんなことだと思う?

Musuko

うーん。
さっき測定した時に、1本で動かしている時より、重かったんだよね。
押す力を強くしないと動かなかったんだよ。
たぶんそれぞれが邪魔をしあっているから、抵抗が大きくなって、機械効率の低下や走行寿命の低下が発生するんじゃないかな?

Sharari-man

おぉ・・・・。成長したなぁ。。。。
そうだね。物事にはこのようにメリット・デメリットがあるんだね。

Musuko

機械効率や走行寿命を重視する場合には、お互いが邪魔をしないように設計すると良いし、精度や剛性を重視する場合にはお互いが邪魔しあうように設計すると良いという事だね。

Sharari-man

そうだね。でも今のMusuko氏の評価は定性的でしょう?
定性的だと実際の設計時に判断に迷うよね?
設計時にそれを適切に判断するためにはどうすれば良いと思う?

Musuko

やっぱり定量的に評価しておくのが大事だと思う。
例えば1本⇒2本にした時に・・・・
■精度がどの程度向上するのかを値で示す
■寿命がどの程度低下するのかを値で示す
■機械効率がどう変化するのかを値で示す
などが考えられるけど、どうかな?

Musuko

そうすれば、例えば真直度 0.05/100mm で走行寿命が3000kmくらい欲しい
という目的があった時に この目標だったら
【お互いが邪魔しない方式】が最適だ!
って判断出来るよね!

Sharari-man

そうだね。とっても良い考え方だよ。
このように曖昧な評価だったものを定量化し、適切な判断が出来るようにする事はとても大事だよ。

Sharari-man

例えば数学でも
kの値は小さい
ではなく
0≦k≦3(kは整数)
という風に条件を付けるよね。
これも正しく判断するための条件付けだと言えるよね。

Musuko

なるほど~。
数学の問題を解く時に色々な条件を考えたりするのは色々なところで役に立つんだね~。

少しマニアックですが、親子でこのような会話がなされています。

算数、数学、国語で学んだ思考法を【機械設計】という実習で使い、習熟する。

そしてその作業を楽しむ。

このような学習方法を通じて、Musukoや道場生の探求心、自主性は成長していると感じますし、実際に高いレベルにあると考えています。

結論

さて、以上のような事から Sharari-manは Musukoや道場生の 探求心、自主性が高い水準にあり、年齢から考えると十分すぎるほど成長していると考えています。

少なくともSharari-manの同年齢の時と比較すると大きく乖離しています。

このような探求心、自主性の向上はモチベーションの向上に繋がり、彼らをより一層成長させてくれるものであると考えています。

あとがき

数学や物理の学習が【とても良い】と感じるのは 【真理を追究する学問】である事です。

算数では言及しなくて良い場面においても数学では証明が必要になります。

例えば以下のようなものが挙げられます。

  • 数列の規則性
  • 関数の連続性
  • 変数が取りうる範囲の検証
  • 相似・合同

受験算数では厳密な正しさを証明する必要は無く
「たぶんこの規則性が永遠に続くだろう・・・」
「だから、たぶん答えは**だろう・・・」
このように【だろう】と考え【答えを出す】だけの問題が多くなっています。

数学では 規則性を見つけた上で、この「規則性が永遠に続くかどうか?」を例えば数学的帰納法などで証明する必要があります。

受験算数で身に付けた「規則性を発見する」という技術はファーストステップとなりますから、大変重要な技術ですが、それだけでは将来誰かに何かを説明したり、説得したりするのには不十分です。
「規則性」は多くの場合「永遠に続く」のですが、【だろう】だけで終わらず、それをしっかり探求するのが数学や物理の面白いところです。

探求し、証明する事で【誰が読んでも正しい】状態を作る事が出来ます。
上に挙げた機械設計の例で言えば、【誰が設計しても正しい選択が出来る】状態を作る事が出来ます。

Sharari-man

私が指導時や一緒に機械設計をする時に心掛けているのは、子供達と一緒に「なんでだろう?」と考え続ける事です。

Sharari-man

指導者も一緒に考え続ける、学び続ける姿勢を持ち、その姿勢を子供達に見せる事で、幼いながらも感じ取れる事があると考えています。

Musuko

父さんと一緒にアレコレ言いながら考えるの楽しいよね!

Sharari-man

Musukoや道場生からこのような事を言って頂ける事もあります。

モチベーションを向上させるためには 子供達の好奇心、探求心、向上心を刺激し、「楽しい」と思ってもらう事が大事だと考えています。

カリキュラムの管理や問題の解説だけが指導者・親の役割ではなく、モチベーションの管理・維持向上も重要な役割であるという主張ですね。

以下の記事にも色々と主張を記載しております。

何だか偉そうな事を色々と書いておりますが、Sharari-manは特別な事はそれほどしておらず

Sharari-man

全力で子供達と一緒に成長する事を楽しみ、全力で学び、全力で遊ぶ!

という事を心掛け、行動しているだけです。

是非、皆様も全力で子供達と一緒に学び・・・・

楽しい家庭学習

に取組んでみて下さい。

声を荒げ、ガミガミ叱るだけの学習は楽しくありません。
自分も楽しく取り組めるように、叱り方も工夫し、共に楽しく学び成長する。

そんな家庭学習が私は大好きです。


以下追記

余談ですが、「遺伝的な才能」を全く信じていない訳ではなく、極わずかな上位層、下位層だけに適用される類のものではないかと考えているだけですね。

高校までで習う算数や数学は【凄まじい能力が無いと解けない】というものではないと考えています。

例えば 高校男子1500m の上位層は 3分50秒 前後です。100mは 10秒5 前後です。

この値を見てどう思われるでしょうか?

才能が無いと到達出来ないレベルだと思われますか?

全くそんな事はなく、優秀な指導者が適切な指導を実施して、本人が真摯に取り組めば充分到達可能なレベルです。

ウサインボルト・藤井聡太・羽生善治・大谷翔平・ガウス・オイラー
このようなレベルに到達するためには何らかの才能が必要だと考えています。

中学受験、高校受験、大学受験ではここまでの突出した能力は必要ありませんから、指導者の工夫によって一定水準までは到達可能だと考えています。

具体的に言えば、全統小で偏差値70以上、日能研模試で65以上 とかそんなレベルです。

成績が低迷している方に「指導者の努力が足りない」

などと言っている訳ではありません。

「もっと適切な努力を継続すれば、誰でももっと成長出来る」

と考えた方が建設的であり、楽しいという主張です。

我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。

ではまた!

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この記事を書いた人

日本で働く技術者です。
ブログ運営目的は我が家の学習情報提供を通じた社会貢献です。
地域貢献を兼ねて地域限定で算数の個別指導を行っています。

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