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期待値が高すぎる小学校教諭

さて、以前に運営しておりましたブログでも何度か提言させて頂いたのですが、こちらのブログでも改めて提言させて頂こうと思います。

目次

小学校教師になるための条件

以下の記事が詳しいです。

最も一般的なルートを要約すれば以下のようです。

教職課程を有する4年制大学に入学し、必要な単位を取得し、卒業後に教育委員会に申請する
最低修得単位数は67単位
4週間の教育実習を受ける必要がある

さて、では必要な単位とはどのようなものでしょうか?
以下をご覧下さい。

■小学校で学ぶ教科に関する科目
国語、社会、算数、理科、生活、音楽、図画工作、家庭、体育に関する専門知識

■教職に関する科目
教職の意義
教育の基礎理論
教育課程及び指導法
生徒指導、教育相談及び進路指導
教職実践演習
教育実習

■その他の科目
日本国憲法
体育
外国語コミュニケーション
情報機器の操作

■介護体験
社会福祉施設等における7日間以上の介護体験

免許状取得にあたり、高度な工学・理学の知見および高度なマネジメントスキルを要求される訳では無い事が分かります。

小学校教員の研修は?

研修の種類校内研修校外研修
時間数週10時間以上、年間300時間以上年間25日以上
研修内容の例教員に必要な素養等に関する指導
初任者の授業を観察しての指導
授業を初任者に見せて指導
教育センター等での講義
福祉施設等での体験社会奉仕体験
自然体験に関わる研修
青少年教育施設等で宿泊研修

小学校の担任は何年目から?

殆どの場合、1年目から担任を持つようです。
2年目からという事もあるようですが、多くの場合1年目からのようです。

人員に余裕がある学校の場合、比較的コントロールしやすく、負荷の少ない 3、4年生 の担任が割り当てられるようです。

小学校の1クラス当たりの人数は?

公立小学校の場合、1クラス30人前後の生徒がいると思います。
平均値は 22.7人【2022年】のようですが離島や過疎地も含んでいると思いますから、都市部の小学校では30人前後でしょう。

小学校の先生の仕事は?

専任担当がいる教科を除く全教科の指導
ホームルーム、給食、清掃などにおける生活指導
学校行事(運動会など)の準備
部活動の指導
宿題の作成、採点
評価(学業成績、生活態度)

小学校教諭の実情 まとめ

大学で必要な単位を取得して卒業する。
各教科に関する学習と指導法に関する学習を終えた状態(座学)
実戦経験は4週間の教育実習のみ。
高校レベルの学力はある程度、有している方が多いと思いますが、工学・理学に関する高度な知見は少ない(ある方もいると思います)
マネジメントに関する実戦経験は殆ど無い

このような状態でスタートします。そしていきなり以下の業務に取組みます。

30人の3年 or 4年生の担任として配属され、業務スタート。
初年度から指導、マネジメント、評価を30人分実施。
実践しながらの研修受講

Sharari-manの所感

如何でしょうか?

Sharari-man

信じられないほど大変ではないでしょうか?

Sharari-man

新卒で入社して いきなり部下30人の指導と評価です。
ほぼ全教科の学問と生活指導を含みます。

Sharari-man

本記事を読んで頂いている社会人の親御様
是非、想像してみて下さい。
新卒で入社したら、指導および評価をしなければならない部下が30人いたのです。

Sharari-man

30人の名前と顔を全て覚えて、指導中の発言などを全てメモして、適切に評価をしなければなりません。

以上の事から Sharari-manの意見は以下のようです。

Sharari-man

小学校の担任の先生に過度な期待をしては酷だよ・・・・・。

Sharari-man

指導が下手だったり、通知表の評価がメチャクチャだったり
しても許してあげて下さい。。。。

Sharari-man

明るくハキハキしていて、先生の言う事を良く聞く子はきっと評価が高いでしょう。
逆にそうではない子は評価が低いでしょう。

Sharari-man

そりゃあ仕方がありません。本質的な理解力、行動力なんて見抜く能力も時間もありません。ファーストインプレッションと性格重視です。
いきなり30人の評価を適切に実行して下さい なんて言われたらSharari-manは泣いてしまいます。

まとめ

さて如何だったでしょうか。

Sharari-manの主張は

小学校の教員はとっても大変
担任の先生が適切な指導、適切な評価が出来なくても、ある程度は許してあげて欲しい
多くの教員は未だ成長中の若者ですから、温かい目で見守ってあげて欲しい

このようになっております。

あとがき

最近ですね、小学校の教員、中学校の教員、高等学校の教員に対して期待値が高すぎる方が多いのでは無いかと考えております。

もう少し温かい目で見守ってあげないと、教員志望の方がどんどん減少してしまいます。

中々大変ですよ~。自分の子×30人に学習指導と生活指導を行うところを想像してみて下さい。

Sharari-man は 算数道場程度の少人数でも四苦八苦しておりますからね(笑)

さて、本記事を読んで

Okusama

小学校の先生に優しくしよう!

Okusama

若い教員の成長を見守ろう!サポートしよう!

と思って下さる方が増えると大変嬉しく思います。

我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。

ではまた!

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この記事を書いた人

日本で働く技術者です。
ブログ運営目的は我が家の学習情報提供を通じた社会貢献です。
地域貢献を兼ねて地域限定で算数の個別指導を行っています。

コメント【コメント非公開、メールでの返信を御希望される方はその旨をご記入下さい】

コメント一覧 (2件)

  • Sharari-man様
    こんばんは。今回も有益な問題提起有難うございます。
    私も学校の先生の激務を常日頃大変だな、と感じております。先生方には、思うところも色々ありますが、先生方も人間である、ことを多いに踏まえ、結局感謝しかありません。
    また、小学校中~高学年になると(首都圏では小1からでしょうか)塾通いが当たり前になり、学校の勉強をはるかにしのいだ内容になります。家の財政的格差もあり、平等でないことも明らかです。
    私の思う小学校の姿は以下の通りです。
    1.小学校教師の役目は主に児の社会性、人間性の構築。それに向けてSharari-man様がこどもたちに行っているように、こどもの観察、評価、行動的指導をしっかり行い、こどもの方向性を付ける。音楽、図工、体育、集団活動、行事は行う。教師は大学で上記観察、評価、行動的指導をしっかりと学ぶとともに、師となれるように経験的学習を行う。また、待遇を劇的に上昇させる。
    2.主要科目(国語、算数、理科、社会、英語など)はすべて外注(具体的なことはあまり考えておりません)。塾代は行政が収入に応じて補助を行い、学業の主体は塾が行う。
    3.心理士、ソーシャルワーカーを充分に配備し、こども・家族の育ちの環境を整えていくことを重視する。
    4.PTAは廃止し、家族の負担を減らす。その代りに地域の有志で学校を監査するような部門を作る。
    などなど。
    勝手な理想論を述べてみました。単純な競争社会を作るのではなく、家族とともにこどもが幸せに育っていく素地としていきたいものです。家族に余裕ができれば、こどもの伸びたい部分を伸ばすことも、できるのではないかな、とも思います。

    結局、行政的なお金の問題が最大なところかとも思います。

    現実に即した、忌憚のないご意見、頂戴したいです。よろしくお願いいたします。
    乱文、申し訳ありません。

    • ぞうさん様

      Sharari-manで御座います。
      いつもコメントを通じて、考えるきっかけを与えて頂いてありがとう御座います。
      【最後に書きましたが、長文過ぎてコメント欄では収拾が付かない感じですので、途中までの記事をUPし、後日記事にしてUPしようかと思います。御承知おき下さい。】

      この議題について論じるには日本国の在り方について考えねばなりません。

      現在の日本の進学実績を調べてみると以下のようです。
      高校進学率:約96%
      大学進学率:約57%
      一般的に第一次産業や工場で働くワーカー(いわゆるブルーカラー)の方は高卒以下の方が多いという実情があります。

      よって単純計算で43%の方がワーカーという事です。
      仮に素晴らしい教育体制が整い、かつ貧困家庭への補助が充実した場合、大学進学率が上昇します。
      この場合、相対的にワーカー人口が減少する事になります。

      すると、日本が現在の体制のままだと製造業、第一次産業を維持する事は困難になります。
      対策としては例えば以下の3つが考えられます。
      ■労働力として移民の受け入れる。
      ■ファブレス企業(工場を持たない企業)のように日本国内は技術職に特化し、生産は海外で実施する。
      ■高度な知見を有するワーカーの有り方を提示する。

      このような形態の国家運営を政権が望む場合、全体的な学力向上に舵を切っても良いでしょう。

      冷たいようですが、世界的に見ても学歴と収入は正の相関があります。
      高学歴ほど収入が高く、低学歴ほど収入が低い。当然例外はありますが、平均的にはそうなっております。
      ゆえに現在の体制のままでは、高学歴の方がワーカー、第一次産業を積極的に選ぶという事は考えづらく、皆大学進学時代が来た場合、日本の製造業はかなり困窮する事になるでしょう。

      よって現在の産業構造を維持するためには、大学進学率が極端に高い状態には出来ないという事です。

      さて、前提としてこのような問題がある事を御承知おき下さい。

      以降はこのような問題には一旦目をつぶり、Sharari-manが提唱しております
      「社会貢献をしながら面白可笑しく生きる力」
      を身に付けるための教育はどのようにすれば実現出来るのかについて考えてみます。

      学習者に身に付けさせたい能力は例えば以下のようです。

      ■専門分野(工学・理学・医学・法学など)の知見
      ■論理的思考力
      ■継続的に努力出来る力
      ■コミュニケーション能力
      ■道徳観

      これらを効率良く身に付けるための教育機関が存在すれば良い訳です。

      次に教育機関の要件は以下のようです。

      ■各専門分野の知見を有する指導者がいる
      主要科目、副教科、道徳など各分野に関する高い指導能力を持つ人材の確保・育成。
      ■高いマネジメント能力を持つ指導者がいる
      観察・分析能力に優れ、コミュニケーション能力が高く、モチベーションコントロールに長けた人材の確保・育成。
      ■これらの指導者が力を発揮出来る体制が整っている
      指導者のキャパシティに合わせたクラス編成。例えば5~10人程度の低人数指導。
      指導教科の役割分担・外注化など
      ■家庭学習補助を行う体制が整っている
      学校教育だけではなく、家庭での学習が重要であると広く認知させる。
      家庭学習への注力が困難な一人親家庭などへの手厚い補助体制の構築。

      さて、それぞれの項目についてもう少し深掘りをしてみようと思います。

      ■指導者
      算数、国語、理科、社会、英語・・・etc. それぞれの教科に対して専門的な知識を有しており、指導能力の高い指導者が必要です。
      学力が高ければ指導力が高い訳ではありません。
      例えば、論理的に説明する能力、コミュニケーション能力、忍耐力などが必要です。
      これらは一朝一夕で身に付くものではありません。

      これらの能力を身に付けるための指導者教育のためのカリキュラムが存在しても良いと思います。
      現状は実務を担当しながらOJTで能力を身に付けるという状況ですが、実際のところ、放置のような状況ではないかと考えられます。根拠は多くの企業においてもOJT=放置という状況だからです。

      【指導者】は大変重要なポジションだと考えております。なぜなら、指導者が学習者に与える影響は非常に大きいからです。
      厳しい言い方になりますが、【無能な指導者】のもとで【優秀な人材】が生まれる可能性は低いでしょう。
      よって、【指導者の育成】というのは優先順位が高い事項だと言えます。

      そのため、『指導者として成長出来る場』を積極的に用意し、継続的に成長出来る環境が必要ではないかと思います。

      ■これらの指導者が力を発揮出来る体制が整っている
      指導者が力を発揮するためには適切な環境が必要です。
      例えば、少人数制、雑務のアシスタント、福利厚生などが挙げられます。

      指導者が高いモチベーションを維持し、【子供達の成長】に注力出来るような体制づくりが重要だと考えます。
      少人数制を採用し、個別指導に近い形態で指導をする事で手厚いフォローを可能にする。
      部活動、定性評価、コピー、行事の準備など【指導力】に直結しない部分については徹底的に分業し、指導に注力出来る状況を構築する。
      学力に関しては定量評価のみとし教師の負担を軽減する。また、主体性、生活態度などについては別科目としても良いので、専門の担当者が評価すれば良いと考えています。
      給与、福利厚生面を手厚くし、能力的にも人格的にも優秀な方が「教師になりたい」「もっと成長したい」と思える環境を構築する。

      早い話が予備校に近い体制ですね。予備校の先生は定性評価や雑務はありません。教科指導だけに集中しているはずです。

      【体制】とは少し異なるかもしれませんが、ほぼ全ての職で重要度が高い「コミュニケーション能力」を高める事に特化した、教科が無い事を疑問視しております。
      小学校ではグループディスカッションなどがありますが、同じようなレベルの人間の中でディスカッションしても劇的な能力向上は見込めないため、指導者を含めた少人数でのディスカッションを実施するような、【コミュニケーション能力向上】に特化した教科があっても良いと考えております。

      ■家庭学習を補助する体制
      学校の教育だけでは不十分である事を周知し、親御様向けの学習説明会等々を実施し、家庭学習の重要性を各家庭に理解して頂く。
      家庭学習用の教材提供、指導方法に関する資料などバックアップ体制を整える。
      子供会、PTAについては有志による任意参加とし、モチベーションが高い者のみが協力すれば良い。

      ■受験・進学
      【学力】だけに囚われず、本質的にその職業に就くために必要な能力を有している人を選別する。
      これが高等教育の本来のあり方では無いかと考えております。
      以前に提言致しましたが
      医師 ⇒ コミュニケーション能力、理科、医学
      エンジニア ⇒ コミュニケーション能力、理学、工学
      経営者 ⇒統計学、マネジメント、経営学
      このように、その職に必要な事を学べば良いのではないかと思います。
      リベラルアーツ教育を実施しつつ、進学先は専門的な能力で選別する形式です。

      さて、色々と書きましたが、最も重要なのは【各家庭の意識改革】と【家庭学習の補助体制構築】でしょうか。
      公的な学習カリキュラムに縛られず、子供達の特性に合わせて、長所を無制限に伸ばしていけるのは家庭学習だけだと思うからです。
      集団授業形式の公教育では算数道場のように進度を無制限に開放するのは中々難しいように思います。
      算数道場のように少人数制指導で各個人の特性に合わせた個別指導が出来れば良いですが、かなり指導者のハードルが上がってしまうように思います。

      ちょっと長文になり過ぎて、コメント欄で書くのが難しいですね。
      また、見直しを実施した上で、記事にてUPしようと思いますので、少々お待ちください。

      ではまた!

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