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様々な能力を身に付ける①

さて、表題の件です。

我が家の教育方針は【社会貢献をしながら面白可笑しく生きる】ための能力を身に付ける事です。

そのためには学力以外にも様々な能力が必要となります。

本記事シリーズでは様々な能力を身に付けるための我が家の取組について紹介させて頂きます。

Sharari-man

病み上がりだというのに、調子に乗って少し長い記事を書いてしまいました・・・・・。

目次

社会を知り、社会貢献について考える

社会貢献をするためには社会で生活している方々の暮らしや環境について深く知る必要があります。

例えば中学受験社会の書籍に牧之原台地についてどのように書かれているでしょうか?

根釧台地などと並んで日本で有名な台地の一つ
お茶の栽培が盛んであり、生産量は1位か2位(鹿児島か静岡のどちらか)。
近くを大井川が流れている

こんなところでしょうか。

とりあえずこれだけ覚えておけば【社会科のテスト】では得点を取れるでしょう。

ただ、社会を知るためにはもう少し工夫が欲しいところです。

例えば・・・・

茶は10年程度で樹高が高くなり枝が細くなってしまうため、新芽が伸びなくなります。
そのため、中切りという樹高50cm程度の高さに刈り落とす作業を5年に一度行う必要があります。
台地という地形は必ず斜面がありますから、当然ながら牧之原台地にも斜面が存在し、そこには多くの茶畑が存在しております。
そのような斜面における中切及び茶葉の収穫作業は非常に大変であり、茶農家の高齢化も相まって放置された茶畑が増加しています。
このような問題があるため、茶農家を志す若者を増加するための施策、あるいは外国人労働者を活用するための施策、中切や茶葉の収穫を容易に行う事が出来る機械の開発施策の実行が望まれる。

日本人の高齢化が社会に現在進行形で及ぼしている影響、その解決のためにどのような施策が必要であるかを検討する。

社会にとってどのような事が必要なのか?
どうすれば社会貢献が出来るのか?
これらを知り社会貢献のための活動に繋げていく。
このような社会科学習をSharari-manは望んでおります。

同様の問題はあちこちで見られます。

例えば機械の製造にかかせない鋳造です。

静岡県では木村鋳造所様が大変有名です。

鋳造はいわゆる3K職場の代表です。
「きつい」「汚い」「危険」の3Kですね。

しかし、鋳造という技術が無ければ我々の豊かな暮らしというものは実現出来ません。
工作機械に代表される産業機械においては鋳造という技術は無くてはならないものです。

Okusama

私には鋳造なんて関係無いわ

Sharari-man

全くそんな事はありません。
あらゆる産業機械に鋳造技術が使われておりますから、あなたの住む家で鋳造技術と全く関りが無いものは殆ど無いと考えて良いでしょう。

鋳造現場は夏場は地獄のように暑く、鉄が焼ける匂いがキツい、危険な環境です。
そのような環境下で鋳造時に発生する【バリ】と呼ばれる不要な部分をグラインダという工具で削り落とす作業を実施している方がいます。
グラインダで鉄を削ると非常に大きな騒音が発生し、大量の鉄粉が舞うため、防塵マスクや耳栓が必要となります。

このような環境を改善するために木村鋳造様やその他の鋳造メーカー様は様々な改善活動を実施しています。
3Kという印象を無くすための清潔でクリーンな工場作り。
危険を排除するための作業環境作り。

Sharari-man

実際に現場に行き作業をすると様々な事が分かります。

Musuko

この作業は非常に大変だな・・・・
ケガをしようと思えば出来てしまうから、ケガをしようと思っても出来ない仕組み作りが必要だな・・・・・

Sharari-man

どんな工夫をしたら良いと思う?

Musuko

保護メガネを付けないと機械の電源が入らず、作業が出来ないようにする!
作業服に温度センサを付けたり、作業者の健康状態が分かる機器を付けて、夏場に脱水症状を起こさないようにする!

Sharari-man

いいね。
色々な工夫が考えられるね。
そのような工夫を実現するためにはどんな技術が必要なのか?
そしてそれを使ってもらうためにはどんな工夫が必要なのか?
社会を知り、その発展に貢献するためには色々な事を深く学ぶ必要があるんだよ。

Musuko

『お茶の栽培が盛ん』という知識だけでなく、そこにはどんな工夫や問題点があって、社会をより良くするためにどのような活動が必要なのかを知らないと社会貢献が出来ないよね。
特に教科書や参考書では見る事が出来ない【そこで働く人】を観察してより良くするための工夫を考える事が重要だね!

Sharari-man

Musukoや算数道場生と課外学習に行く際は
「そこで何学ばせたいのか?」
「そこで何を考えさせたいのか?」
このような計画を立てております。

Sharari-man

会社で実施している社員教育と同じです。
それほど難しく考える必要はなく
「こんな事を知って欲しいな」
「こんな事を考えて欲しいな」
と思った事をメモなどに残し、会話の中で上手く誘導すれば良いでしょう。
それが社会を知り、様々な事を考えるための糧となります。

Sharari-man

当然ながら日本の全ての地方、産業についてこのように深掘りして考える事は難しいでしょう。日本全国について全て網羅的に深く考える事は現実的ではありません。
訪問した地域、あるいは自身の住む地域といった狭い範囲だけで良いのです。
「そこにどんな問題点があり、それを改善するための課題は何なのか?そしてその課題解決のためのアイデアは?」
このように考え続けるマインドを持つ事が大変重要です。


また 【そこで働く人】 にフォーカスして観察してみて欲しいですね。
なぜなら【そこで働く人】を観察しなければ見つける事が出来ない工夫や課題があるからです。そして、それを自分で考え、見つける事に意味があるからです。

Sharari-man

訪れた課外学習先の事だけで全く問題ありませんから、このような意識を持ち、事前に指導者が調べ、導いてあげる事で、大変良い学びが得られると考えております。
それは何も考えずに行った時と比べ非常に大きな差となります。
是非、事前に調べてから課外学習に訪問してみて下さいね。

Musukoも下の記事のように色々な事を自発的に考えられるようになりました。
このようなコラムを自発的に書くというマインドが素晴らしいと思います。

自学自習するための能力

さて、本ブログでは良く目にする言葉だと思います。

言葉にすると【簡単】というイメージを持たれる方が多いのではないでしょうか?

Okusama

ただやるだけでしょ?

Sharari-man

そんな事はありません。
自学自習をするためには様々な能力が必要です。

自学自習に必要な能力

例えば以下のような能力が必要となります。

分析能力
調査能力
セルフマネジメント能力
継続力

それぞれ詳細を見てみましょう。

分析調査能力

目標を達成するためにどのような能力が必要なのか、そして自分自身の持つ能力と必要な能力のギャップはどの程度あるのかを定性、定量的に分析する必要があります。

自身に足りない能力を分析した後、それを学ぶためにはどのような手法が有効なのかを調査する必要があります。
数学の整数範囲を学ぶ為にはどのような参考書が有効なのか?
機械工学の実績的な内容を学ぶためにはどんな書籍やどんな行動が有効なのか?

このような内容を自ら調べ、能力向上のための課題設定をする必要があります。

セルフマネジメント能力

分析・調査から得られた結果を基に自身が行うべき行動指針を立案し、それに基づき自分を律し、正しく継続的に行動する必要があります。

継続力

学習というものは継続する事によって効果が高まります。
高いモチベーションを維持し、継続的に学習を続ける事が大変重要です。

さて、概要は以上の通りですが、これを【小学生の学習】に落とし込んでみましょう。

分析能力(小学生の学習)

ある問題を解く という目標を立てたと仮定します。
子供達は知識がありませんから、自分達がなぜ解けないのかが分かりません。
漢字・語彙・基礎文法が分からなければ、参考書や解説を読んでも意味が分かりません。

Sharari-man

指導者は自学自習を進めるにあたり、このような問題点があるという事を知らなければなりません。

■STEP1 一人で書籍を読めるようになるために
漢字・語彙・基礎文法を学び、ふくしま式や読書による実践練習を繰り返し、参考書や解答の解説を理解出来る能力を身に付けなければなりません。
そのために毎日、継続して漢字・語彙・基礎文法を少しずつ学習し、読書習慣を付ける必要があります。
まずは【書籍を一人で読み、理解する】という能力を身に付けなければ自学自習は出来ないという事を指導者が理解し、そのための指導をするべきだと考えております。

■STEP2 自己分析をするために
ある問題が解けなかった場合、なぜ解けなかったのか?という分析が必要です。
計算力が足りなかったのか? 素因数分解が出来なかったのか? 条件整理が出来なかったのか? 様々な理由があります。
皆様は分析が出来ますか?
仕事を思い浮かべてみて下さい。仕事で失敗した時、成功した時、その結果に何故至ったかを言語化出来ますか?

子供達が出来なかった原因を探り、言語化してみて下さい。
今あなたが行った事が分析です。

その分析を子供達が自分自身で出来るようになる事が能力の目標です。

例)
問題文から A=B だという事が分かる事に気付けなかった事が原因である。
気付けなかった理由は 問題文の条件整理が出来ておらず、A=Bという事に気付きやすい状態を作れていなかったからである。
よって同様の類題を何度も解き、条件整理の手法を定着させ、条件整理の結果から推理するという工程を脳に定着させる事が有効である。
適切な課題としては 条件整理を丁寧に行う事を意識して類題を複数回解く事である。

このような論理的な考え方を子供達が出来れば良い訳です。

Sharari-man

このような事は一朝一夕で出来るようにはなりません。
子供達に何故出来なかったのかを考えてもらう機会を何度も繰り返し与えなければなりません。
指導者が分析し、適切な課題を考える事は子供達が自分自身で考え、成長するための機会を奪っているとも言えます。

Sharari-man

短期的に学力を向上させたい場合においては、指導者が全てを行うのも良いでしょう。
しかしながら、長期的な目線で子供達に効率良く自学自習出来るようになって欲しいのであれば、子供達に適度に考える機会を与えるべきです。

Sharari-man

当然ながら、「こんな風に考えるんだよ」「こんな流れで考えると効率が良いね」「論理的に考えるとどうかな?」
といった声掛けやサポートは必要です。

Sharari-man

しかし、自身の役割はあくまでも子供達自身が考えるためのサポートであると考え、助言を与える事に徹すると良いでしょう。

■STEP3目標とのギャップを埋めるための課題設定

分析の結果、Aが出来ていないからBが出来ない。Bが出来ないからCが出来ない。Cが出来ないと難問は解けない。
という事が分かりました。

子供達に「じゃあ難問を解くためにはどうすれば良いと思う?」と聞いた時に 合理的な解答が出せるための指導をします。

最初はサポートをするべきです。
~だから、~をして、~という能力を身に付ければ良いと思うけれど、君はどう思う?

このように可能な限り、子供達が自分の意見を出しやすい状況を作りましょう。
自分の意見を出すというのは大変重要です。

意見を出す瞬間には必ず色々な事を考えているはずです。
その積み重ねが大事です。

Sharari-man

今日あなたが子供に対し酷い態度を取った原因は何ですか?
ブログに子供をバカにするような記事を掲載した理由は何ですか?
今後、それをしないようにするために、あなたに必要な能力は何で、それを身に付けるためにどのような課題設定をすれば良いですか?

Sharari-man

如何でしょう?すぐに出来ますでしょうか?
あなたが子供に「自学自習しなさい」と伝えているのは、このような分析を自分自身で行い課題設定しながら学習しなさいと言っているのと同じです。難しいと思われませんか?訓練が必要だと思いませんか?

Sharari-man

Sharari-manが「自学自習をするためには技術が必要である」と繰り返しお伝えしているのはこのためです。
このような分析能力を子供達に身に付けてもらわなければ、予習シリーズ最難関問題集やグノーブルの過去問や青チャートを一人で進められるようにはなりません。
Sharari-manはそのような能力を身に付けてもらうために、子供達に自ら考えさせる事を重視した指導をしております。

Sharari-man

例えば【灘中学の算数で合格点を取るために必要な学習の道筋】をいきなり子供達に考えさせるのは無謀です。
もっと簡単な事から少しずつ始めます。
「2×5 + 3×5は 5が5個って事だから5×5で25って解くんだよ!」「(2+3)×5=25、これが分配法則だ!」
と最初から考える機会を奪うような指導をするのではなく
「2×5 + 3×5 を工夫して簡単に解けないかな?」
このように考える余地を残して指導する方が良いと考えております。

セルフマネジメント能力(小学生の学習)

こちらも大変重要な能力です。

自ら計画を立案し、それに沿った行動を取るための能力です。

仕事をしている方はいつも実施しているのではないでしょうか?

主婦(主夫)の皆様におかれましても、無意識に実行しているはずです。

Okusama

今日の晩御飯は夕方6時からだから、下準備に1時間かかる事を考えると、4時くらいから準備しないとダメね。
午後には子供が帰ってくるから、午前中に他の家事を終わらせておかないと・・・・

Sharari-man

このように やらなければならない事 から逆算して、行動計画を立て、計画に沿って行動しているはずです。

Sharari-man

子供達にこれが出来るようになって欲しい訳です。

さて、こちらは学習が苦手なお子様はいきなり学習を通じて身に付ける事は難しいでしょう。

Musukoの例を挙げてみましょう。

Musukoは学習があまり得意ではありませんでしたから、【旅の計画】を立てる練習を沢山しました。

Sharari-man

自転車で**町に行ってお昼ご飯を食べて、**町で夕飯を食べて夜7時に家に帰って来たいね。
どんな計画にしたい?

Musuko

(グーグルマップを見ながら・・・・・・)
**町の**ってお店がちょうど良い場所にあるから、12時くらいにそこに付くように出発しようよ!
夕飯は・・・・・

Sharari-man

このような感じで何度も旅の計画を立ててもらいました。
今では家族旅行に行く際の計画も全てMusukoが立てています。
史跡の場所、そこに行くための鉄道の時間、宿泊するホテル。
全てMusukoが調べて決定しています。

Sharari-man

Musukoは鉄道や旅が大好きですから、このような計画立案は喜んで楽しそうにやります。
皆様のお子様は如何でしょうか?
大好きな事の計画ならばノリノリで実施するのではないでしょうか?

Sharari-man

Musukoのセルフマネジメント能力は「旅の計画」で身に付いたと言っても過言ではありません。
この能力を活かし、学習においても・・・・・

Musuko

来週までにコンロッドボルトの設計をしておきたいから、山本晃先生の本を**ページまで読み進めないとな・・・・・
8時間くらいはかかりそうだから、1日1.5時間くらい読んで進めてみよう。

Sharari-man

このような感じで計画を立案してから進める能力が身に付きました。

Musuko

8時間くらいで終わると思ったけど、難易度が高いからもう少し時間がかかりそう・・・・。
余裕を見て12時間かかると想定して、リスケしようかな。
少し、読書の時間を減らしてこっちに時間を回そうかな。

Sharari-man

いいね。当初の計画通り進まない事も多いから、こまめにリスケしながら進める事も重要だよ。
父さんの仕事でもリスケは頻繁に行うからね。

Sharari-man

このような訓練によって【計画を修正し、目的達成のために自分を律する能力】が身に付きました。



さて、このようなセルフマネジメント能力も一朝一夕で身に付くものではありません。

毎日考え、計画し、失敗し、反省し、成功し、沢山の経験を積む事で少しずつ身に付いていく能力です。

Okusama

効率が悪い!私が全ての計画を立てるから、指示通り実行しなさい!!

Sharari-man

これでは子供達が考え、成長する機会を全て奪ってしまいます。

Sharari-man

少しずつ、子供達に考える機会を与え、セルフマネジメント能力を身に付けるサポートを是非してみて下さい。

Sharari-man

すぐに効果が出る訳ではありませんが、繰り返し考える事で必ず子供達は成長します。
考える事は子供達が成長するために大変重要です。

Sharari-man

問題を解いた数だけ成長するのではありません。
【論理的に、合理的に考え続けた時間】 が子供達を成長させてくれると考えております。

継続力(小学生の学習)

さて、小学生の子供達との家庭学習を進めるにあたり【学習習慣の定着】が非常に重要です。
これについては様々な記事で書いておりますが以下の記事が分かり易いでしょうか。

指導者、環境の要点を満たせば、自ずと子供達は学習に興味を持ち自ら行動してくれると考えております。

学びは本来楽しいものですからね。
如何にその楽しさを子供達にしってもらうかです。

Okusama

学習を続けられるかどうかも才能よ!

Sharari-man

そんな事を言っても楽しくないじゃないですか。
どうやって興味をもってもらうかな~
と考えながら行動している方がきっと楽しいですよ。

あとがき

さて、もっと書きたい事が沢山あるのですが、病み上がりですし、このあたりで筆を置こうと思います。
次の機会にもう少し具体的な例を沢山載せた記事を執筆してみようかと思います。

現在時刻は午前1:45分

「少しでも誰かの役に立てば良いなぁ」と思い記事を書いておりますと、ついつい遅くなってしまいます。

これから子供達の課題管理をして3時までには就寝したいですね・・・・。

3時間以上は必ず寝るという目標を立てておりますので、しっかり眠りたいと思います!

我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。

ではまた!

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この記事を書いた人

日本で働く技術者です。
ブログ運営目的は我が家の学習情報提供を通じた社会貢献です。
地域貢献を兼ねて地域限定で算数の個別指導を行っています。

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