さて本記事ではSharari-manの指導姿勢について記載してみます。
指導時の基本姿勢
息子や道場生に算数を教えている際のマインドセットは
「共に学んでいる」
という感覚が最も的を得た表現です。
「教えてあげている。」
という感覚は殆ど持っていません。
多少はあるかもしれません。
この感覚は大変重要だと考えておりまして、「教えてあげている」という感覚が強い場合
「教えてあげているのに なぜ集中しないのか」
「教えてあげているのに なぜ出来ないのか」
という感情を持ちやすくなるかと思います。
Sharari-manは
「指導方法を学ばせて頂いている」
「学習に関する統計を取らせて頂いている」
「一緒に楽しませて頂いている」
「息子と一緒に学んでくれている」
このように考えております。
共に成長する
親は子育て業界の新人。
子は学習業界の新人。
お互い新人です。
親は的確な子育て・教育が出来るはずがありませんから、我が子の子育てを通じて 子育て・教育 について学ぶ事になります。
私も毎日が試行錯誤です。
その毎日の試行錯誤が私を成長させてくれていると感じます。
A君にはこの説明方法だと分かりにくいようだったから違う方法で試してみよう。
B君のモチベーションが低下気味だから彼の好きそうな単元学習を増やしてみよう。
たまには全員でサイクリングに出かけて気分転換しよう。
課外学習も良いね。
このカリキュラムは彼にとって相性が良くないから少しカスタマイズしよう。
こんな事を考えながら毎晩反省会と対策立案をしています。
なんで私がこんなに頑張らないといけないのよ!!
仕事も頑張ってるのに!
と思われる方もいらっしゃるかもしれません。
私の場合は
おおー面白い課題が出てきたなぁ。
ちょっと研究して対策を考えてみるか~
と考えています。
これは、いつどうしてこのようなマインドに至ったのか良く分かっておりません。
恐らく、エンジニアとして長年課題と向き合い、戦い続ける日々を過ごしておりましたので、その過程で身に付いたのだと思います。
エンジニアとして働いていれば、日々課題との闘いです。
上市済みの商品のトラブル対応、新製品の開発など沢山の課題と向き合わなければなりません。
この時に
なんで私がトラブル対応でこんなに頑張らないといけないのよ!!
他の仕事も頑張ってるのに!
というマインドですと、精神が持ちません。
恐らくストレスで倒れてしまうと思います。
おおー面白い課題が出てきたなぁ。
ちょっと研究して対策を考えてみるか~
というマインドで取り組むと 課題解決が自分自身を成長させてくれる糧である事に気付けます。
すると、課題解決のための学習も楽しくなりますし、その結果、課題が解決した時の喜びも大きくなります。
このように 学習指導や仕事を 「自身を成長させてくれる糧」 と考えれば楽しく過ごせるのではないかと考えております。
例えば本ブログの運営も私にとって経済的・工数的なメリットはありません。
社会貢献や自身の成長のために取組んでいる格好です。
自分自身の成長を楽しむ事が良い仕事、良い指導に繋がる
子供は共に成長するために学ぶ同士だ
このように考えると 怒りやイライラを感じる事も減るのかなと思います。
私の場合は そもそも
「子供は集中出来ないものだ」
「子供はすぐ忘れてしまうものだ」
「子供はルールを守るのが苦手なものだ」
と考えておりますので 基本的に怒りやイライラを感じる事はありません。
また、子供達の「出来ない事」を発見する事は仕事で「改善の種」を見つけた時のように嬉しく感じます。
だって楽しいじゃないですか。
もっと良くするための工夫が出来るのだから。
■一つのトラブルも無く、工夫せずとも完成する製品の開発
■ロボットのように言われた事を完璧にこなしルールを遵守し集中力を切らさず取組む子供の指導
どちらも私にとってはあまり楽しい案件ではありません。
苦労して、そこから何かを学び、それを次に活かし、より良くしていく。
このような作業が楽しいと感じます。
エンジニアはこのようなマインドの方が多いのではないでしょうか?
そう考えるとエンジニアは子育て・教育に向いているように思います。
あとがき
指導している道場生の親御様から
Sharari-manさんは怒らずに良く指導出来ますね!
なんて言われる事があります。
私も学ばせてもらっていますし、どうやって指導するか考えるのが楽しいから怒る要素がありません
なんて事をいつも言っています。
通塾されている方は相対評価を気にしてしまい、捗らない我が子の学習に焦ったり、イライラしてしまうかもしれません。
良いじゃないですか。他の子供達より進捗が遅くても。
どうやって改善するか、どう工夫するかを考えてコツコツ進めていけば結果はついてくるものです。
自分自身の成長のため と考えて、「子供と一緒に学び成長する」というマインドセットで取り組む事をオススメ致します。
新人教育経験が長い爺さんの戯言です。
中々このように考えるのは難しいかもしれません。
怒りやイライラを感じた時に
「今なんでイライラしたんだろう?」
「今なんて怒りを感じたんだろう?」
と考える癖を付ければ、怒り・イライラに対する対策が出来るはずです。
PDCAで例えれば
PLAN:子供への指導計画立案
DO:指導実行
CHECK:怒り・イライラの原因調査
ACTION:怒り・イライラを感じた理由の除去
ですかね。
怒り・イライラを感じる事が少なくなれば、楽しく家庭学習に取組めると思います。
「感情のコントロールが出来るようになった」
これも成長です。自分自身の成長が楽しめると考えれば良いものです。
是非、「楽しい家庭学習」に取組んでみて下さい。
我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。
ではまた!
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コメント一覧 (3件)
Sharari-man様
こんばんは。
いつもためになる記事有難うございます。
ひとつ質問をお願いします。
社員教育の場合、何かをできるようになる/作れるようになる、などの短期的目標があり、それを達成するため、というモチベーションが発生すると思います。そして最終的にそこまでの道のりは様々とは言え、達成=自己肯定感に繋がると思います。
中学受験の場合、その短期的目標は偏差値あるいは順位、クラスという相対的なものであるが故絶対的な肯定感は生まれない仕組みになっており、しかもそれが受験まで延々と続くためこどもたちのモチベーションの維持が難しいと推測されます。
さて、Sharari-manさまの場合、短期的目標設定、中長期的目標設定はどのようなもになのでしょうか。あるいは目標がない方が意外と継続できるものなのでしょうか。あるいは最早学習=遊びのような、目標なしで楽しめるものになっているのでしょうか。
教えていただけますと幸いです。
宜しくお願い致します。
ぞうさん様
いつもコメントありがとう御座います。
以下のようです。
■Sharari-manの目標
★短期
子供達に以下のような能力を身に付けさせる。
中学3年生レベルの学力
自学自習出来る能力
論理的思考力、粘り強く考え続ける力、条件整理、読解力 などの能力
これらの能力を身に付けさせる過程で子供達のモチベーションコントロール術、指導技術、管理技術を身に付け、それを今後の指導および業務に活かす事。
★長期
自身の成長を通じて幸福感を得る事。
また、それを通じた社会貢献により社会の発展に貢献し、より良い社会を構築する事。
■息子の目標
★短期
Sharari-manと同等のエンジニアリング能力を身に付ける事
それを身に付けるための数学・工学に関する学力を身に付け、主体的に実戦演習に取り組む事。
★長期
社会貢献をしながら面白可笑しく生きる事
主体的に能力向上に取組、それを活かして社会貢献に取組む事。
■道場 受験生の目標
★短期
以下の能力を身に付ける事
中学3年生レベルの学力
自学自習出来る能力
論理的思考力、粘り強く考え続ける力、条件整理、読解力 などの能力
志望校の問題が解けるための学力を身に付ける事。
★長期
社会貢献をしながら面白可笑しく生きる事
主体的に能力向上に取組、それを活かして社会貢献に取組む事。
■受験生のモチベーション維持について
受験生の指導は経験が少ないので参考とお考え下さい。
受験は合格者平均点を超える事が最重要課題です。
よって、模試などの相対評価は気にせず、過去問演習や冠模試で合格者平均を取るための能力を身に付ける事を目標としています。
子供達のモチベーションは例えば予習シリーズを学びクリアーしていく過程で定期的に過去問演習に取組み、合格者平均点に近づいていく事で向上しているように思います。
つまり自身の成長を感じさせてあげる事です。
塾での評価では偏差値(相対評価)が支配的なため、「自身の成長」を感じづらいように思います。
そうではなく
「昨日よりも合格者平均に近づけた」
「合格者平均を超えれた」
「トップクラスの得点が取れた」
このような自身の成長を感じられる絶対評価を重視し、「自身の成長」を感じやすくする取組方で進めております。
■目標について
「★短期」の目標よりももっと短いスパンの「★超短期」の目標を設定しています。
例)ぴったりトレーニング5年を終わらせる
ぴたトレの章末問題で満点を取る
計算問題で目標タイムをクリアする
ただし、これらの目標達成がモチベーション向上に繋がっているかと言えば、必ずしもそうは言えないと感じております。
子供達によってモチベーション向上ポイントが異なると感じています。
数学検定合格、ぴたトレ終了、計算力向上、機械設計の実習、理科の実験、課外学習
子供達によって「楽しい」と感じるポイントが異なる事に起因していると考えています。
よって私の実施している事は 「子供達が楽しそうにしているかどうか」「何を楽しいと感じているか」を注意深く観察し、その「楽しさ」を提供するための目標設定を考える という事だけです。
細かい点については個人情報になるため、ここで公開出来ませんが、参考になりましたでしょうか?
少しでもぞうさん様の参考になるようでしたら望外の喜びです。
ではまた!
こんばんは。
詳細な内容、有難うございました。
目標は絶対的地点
過去よりもの成長評価
とにかく楽しく
と理解致しました。相対評価はモチベーション管理、難しいですね。
また宜しくお願い致します。