2023.12.22 加筆修正
2024.4.8 加筆修正
Instagramはこちら
さて、表題の件です。
各御家庭によって様々な学習スタイルがあり最適解はそれぞれ異なると思います。
我が家の学習スタイルが万人に適合するとは思いませんが参考に記載させて頂きます。
学習開始(小学1年~)
我が家の場合は小学1年生の12月までは全く家庭学習に取組んでいなかったため、学習習慣は身に付いておりませんでした。
10分~15分 机に座るのが精一杯で集中力が無く、効率良く学習に取組めない状態でした。
実施した対策としては
- 学習の楽しさを伝え続ける
- 毎日少しずつ時間を延ばす
- 毎朝、毎夕 決まった時間に学習に取組む
- 隣で両親も勉強する
このような作業を繰り返し
- 毎日学習するのが普通
- 家族皆で楽しく学ぶのが普通
- 学ぶ事は楽しい事
というマインドセットを少しずつ浸透させました。
この作業を経て30分、45分、1時間と少しずつ連続学習時間が伸びていきました。
この頃に行っていた学習は例えば以下のような内容です。
- 教科書ぴったりトレーニング
- 父オリジナル学習ノート(算数・数学)
- 漢字・語彙
- 理社の種まき
学習習慣が身に付いた後(小学2年後半~)
小学2年生の後半頃には学習習慣も身に付いておりましたが、自学自習出来る状態ではありませんでした。
自学自習するためには学習習慣の他に
- 漢字・語彙力を身に付け、参考書を読むための能力を身に付ける事
- 教科書ぴったりトレーニング(自習可能な問題集)の進め方を覚える事
※解説を読む⇒例題を解く⇒練習問題を解く⇒章末問題を解く - 分からない問題に遭遇した時の対処方法を覚える事
などが必要です。
①について
学習習慣を身に付ける過程で少しずつ進めていました。
読書も大変有効だと思います。
文字が沢山書かれた書籍を自分一人で読む事に対して嫌悪感を抱かせないのが重要です。
②について
何度も繰り返し進め方を指導し、一人で学習を進める練習を何度もしました。
横に付き何度も「解説の読み方」「例題の解き方」「練習問題の解き方」「章末問題の解き方」を教えました。
例えば、解説に分からない言葉出て来た場合や例題・練習問題・章末問題が解けない時の対処法などを何度も何度も 反復して教えました。
この作業は算数道場に始めて通うお子様にも実施しており、自学自習をするために必須だと考えています。
お子様が一人で確実に進められるようになるまで、何度でも繰り返し指導する事が肝要です。
言葉の意味の確認、進め方の確認。耳にタコが出来るまで繰り返し何度も指導します。
問題の解法を説明し解き方を教える
のではなく
一人で進めるための方法を教える
と考えて頂けましたら。
一人で学ぶための技術 を習得するためのサポートをする。
親御様が持っている、自学自習のノウハウを伝え、どうすれば一人で学び進められるのかを繰り返し指導する。子は一人で学び進められたという成功体験を積み重ね、一人で学ぶ技術を習得していく。
このようなイメージです。
③について
我が家の場合
父に聞く or 母に聞く or 参考書を読む or インターネットで調べる
のいずれかです。
父 or 母にどうやって聞くのか?
参考書でどのようにして調べるのか?
インターネットでどのように調べるのか?
について何度も説明します。
例)速さの問題
整理の仕方が分からず進まないから整理の仕方を教えて欲しい
Aまで進められたけどBの処理の仕方が分からないからBを教えて欲しい
このように
「どこまで理解(進めて)出来て、何が分からないのか」
を説明してもらいます。
この作業を効率が悪いと思われますか?
私にとってはこの作業も学習の一環です。
誰かに自分の考えを説明した上で助言をもらう練習です。
このような能力は社会に出た後に仕事を進める上で大変役に立ちますよね。
「自身の考えを相手に説明する」という大変重要な能力を養う訓練 であると考えており、この訓練にSharari-manは大変力を入れております。
質問の方法、考えを伝える方法、助言を基に自分で考える方法
このような能力を最初から子供が備えている訳ではありません。
「問題を解けるようになる事」
「テストの点を取る事」
だけが学習の目的だと考えていると、このような重要な能力の成長の機会を逃してしまいます。
参考書の読み方、インターネットでの調べ方、誰かに説明する力、話を聞き要点を掴む力 など これらは現代社会を生き抜くために必要な能力です。
テストの点だけが能力の全てではありません。
上手に質問出来るようになったね。
上手に調べられるようになったね
この質問の仕方は的確でとても良かったよ。
参考書を読む際の調べ方も良かったよ。
このように、問題が解けるようになった事だけを喜ぶのではなく、様々な子の成長を親子で喜ぶようにしています。
このような考え方で進める事で子の成長を感じられる頻度も増え、親子共に幸福感が増します。
幸福感と比例して、親子で共に成長していきます。ぐんぐん成長します。
「急がば回れ」という言葉がぴったりの効率の良い学習方法だと考えています。
自学自習が身に付いた後(小学3年後半~)
Musukoの場合、小学3年後半~小学4年になると殆ど一人で進められるようになりました。
とはいえ子の実施した内容に対する確認作業は必要です。
例えば学習した範囲において
- 重要語彙は確実に暗記・理解しているか?
- 基本問題はスラスラ解けるか?
- 応用問題は解けるか?
- 次のステップに進んでも良いレベルに仕上がっているか?
などの確認は必ず必要です。
まだまだ成長途上の子供です。
全てを子供任せにしていると、基本問題が疎かになっている場合もあれば、語彙の理解が未熟な場合もあります。
我が家では父ノート、反復学習プリントなどを用いて これらの理解度を確認しています。
息子の場合は入念に自学自習に必要な内容を指導したため、一人で進めていても、理解が不十分なケースは少なかったように記憶しております。
現在は数学の新しい単元に取組む際においても、殆ど自学自習で進める事が出来ており、たまに難解な大学数学で父が指導をする程度です。
それ以外の内容、例えば灘中学の過去問などにおいては100%自学自習で進める事が出来ております。
我が家の学習スタイル
さて、上に挙げたような手法で学習を進めております。
「我が家の学習スタイル」をまとめると以下のようです。
- 「自学自習をするための技術」を身に付けるための指導を実施する事
- 自ら課題を発見し、解決する。それらを通じて向上し続ける事
- 説明する力、聞く力、調べる力を養う事
- 考え続ける事。学び続ける事
- 将来を見据えたシームレスな学習に取組む事
特徴的なテーマとしては「自学自習をするための技術」を身に付けるための指導ですね。
これ以外の方針についてはフィロソフィや関連記事に示す通りです。
受験や模試で高得点を取るためのテクニックを磨けば、それだけで社会で活躍・貢献する事が出来る訳ではありません。
我が家の場合は子を大人して扱い、社会で活躍・貢献するための知識・技術・マインドセットを身に付ける事を第一に考え学習を続けています。
以下の記事に我が家の家庭学習の目的についてまとめておりますので、興味がある方は御覧下さい。
上に挙げたような能力 特に 考え続ける、学び続ける というエンジニアマインドを子供の頃から身に付けておけば、自ずと成績は向上すると考えております。
よって我が家では全統小や大手塾の模試に対して特別な対策はしておりませんし、テストで得点を取るためだけの学習はあまり有意義では無いと考えております。
学習塾に通って対策をしているお子様を批判している訳ではありません。考え方の違いというものです。
我が家の場合、難関中学合格が目的ではないため、テストの点を取るための学習は建設的ではありません。
御家庭の目的が「受験の合格」の場合はテストの点を取るための訓練に注力する事が建設的でしょう。
Musukoや算数道場生は全統小や大手塾の模試では偏差値60~80程度の結果を残しておりますが、上述したような 「社会で活躍・貢献するための学習を続けた結果、副産物として成績が向上した」 というイメージです。
偏差値で子供達の能力を判断する事もありませんし、実際に私の目で観た能力分析(絶対評価)の方を信じています。
最後に
様々な事を記載しました。我が家も学習を進めていく中で方針の変化があり、過去の記事と多少異なる点もあるかもしれません。
確実に一貫していると言える事は
「学ぶ事を楽しむ」
というポリシーです。
楽しいという感情はモチベーションを高め、作業効率を向上させてくれる最高のカンフル剤です。
相対評価ではなく、絶対評価でお子様を評価し、親子で共に成長する事を楽しみ、「楽しい家庭学習」に取組む御家庭が増えると大変嬉しく思います。
我が家の学習事例が少しでも家庭学習に取組む皆様の御参考になりましたら望外の喜びです。
ではまた!
コメント【コメント非公開、メールでの返信を御希望される方はその旨をご記入下さい】
コメント一覧 (4件)
こんにちは。アメブロのベリーズです。
おかげさまで、娘は順調に学習が進んでおります。学校の先生からも、今学期よく頑張ったと仰っていただけて、ホッといたしました。比例して、学校生活も見違えるくらい楽しそうになり、安心いたしました ^ ^
ありがとうございます。
ひとつご質問よろしいでしょうか。
小数と分数のドリル学習が進みましたので、次はマスター1095シリーズを考えております。
さらーりさんは、4年と5年のどちらをおすすめされますか? 過去記事では、5年、6年(と計算名人免許皆伝)をオススメされていたようですが、4年はもう必要ないでしょうか。
4年から計算の工夫を積み上げるか?
一番手強かった5年の復習用に真っ先に5年マスター1095に取り組む?
免許皆伝をするタイミングは?
いろいろ迷います。。
(進捗)
・ぴたトレ6年真ん中(付録の計算ドリルも)
・くもんいっきに極める小数、分数…終了
・陰山メソッド徹底反復 小数、分数…終了
・百ます計算1、2…終了
・山本塾ドリル……たし算L1〜10→引き算L10途中
漢字については、6年生の暗記に入りましたので、わりともう何でも1人で読み進められます。
もしよろしければ、お手隙の際にお教えいただけますととても助かります。
いつもありがとうございます。
ベリーズ様
こんにちはSharari-manで御座います。
楽しそうに学校に通われているとの事、大変嬉しく思います。
楽しく学校に行き、良く遊び、良く学ぶのが最も良いと考えております。
さて、問い合わせの回答です。
【計算名人免許皆伝】
マスター1095の前にこちらに取組んだ方が宜しいかと思います。
この本は
・暗記すべき内容
・計算の工夫の方法
について記された参考書のような書籍です。
ピタトレのように 「例題⇒練習問題⇒応用問題」 という形式になっておらず、やや使いづらいと思います。
「乱取稽古」の単元が練習問題になっておりますので、事前にコピーしておき
【解説を読み例題を確認 ⇒ 乱取稽古で練習】
という形で進める事をオススメさせて頂きます。
この工程を何周かすると工夫の方法などが身に付けられると思います。
また、「暗記すべき内容」は付属のカードにまとめられておりますので、そちらも活用されると良いかと思います。
※Sharari-manの場合、こちらの書籍はSharari-manの参考として使用し、オリジナルの問題集を作成しております。解説 ⇒ 例題 ⇒ 練習問題 という形にまとめて、子供達が取り組み易いようにしています。
【マスター1095】
取組む場合は5年生からで良いと思います。
ただし、本問題集は解説が簡素であり、「どんな工夫をして解くのか」が一切記載されておりません。
よって、一人で学ぶのには適しておりません。解説が必須になるかと思います。
お子様一人で取組む場合は
【中学入試 でる順過去問 計算 合格への920問】の方がオススメです。
こちらの問題集でしたら、【計算名人免許皆伝】が終わってから取り組めば、一人で解説を読み、理解出来る場合が多いと思います。
「マスター1095」、「中学入試 でる順過去問 計算 合格への920問」はどちらも中学受験用の問題集ですから、ぴたトレの計算演習より難易度が高くなっております。
計算における工夫の仕方、暗記すべき項目の記憶 などが身に付いていない場合、中々苦労されると思います。
お子様のペースに合わせて学習量を調整しながら、取組んでいけば良いかと思います。
また何か御座いましたらお気軽に御質問下さい。
我が家の学習事例が少しでもベリーズ様の御参考になりましたら望外の喜びです。
ではまた!
さらーりさん
こんばんは。ベリーズです。
早速、ご丁寧にご回答いただきありがとうございました。大変勉強になりました。
マスター1095は確かに説明がなくて、どうしよう、どうやって進めようと悩んでいました。免許皆伝は買ってありましたので、こちらを進めようと思います。その後オススメの問題集に進みたいと思います。
さらーりさんとご家族の皆様には、この一年お世話になりありがとうございました。
いまこうしてお勉強の心配をしないで、一年を終えることができました。それは、さらーりさんが道を示してくださったおかげです。心から感謝いたします。
どうぞ良いお年をお迎えください。
来年もよろしくお願い申し上げます。
ベリーズ様
こんばんは。Sharari-manで御座います。
また何か御座いましたらお気軽に御質問下さい。
Sharari-manで宜しければ回答させて頂きます。
こちらこそ本年はお世話になりました。
お子様が学校で楽しそうに学問に励んでいる様子が目に浮かび、こちらも嬉しくなります。
是非、来年も「楽しい家庭学習」に取組んでみて下さいね。
本年は最後まで、来年はより一層、ベリーズ様の御家族が笑顔で溢れる家族生活を過ごされる事を祈念しております。
ではまた!